こんにちは、看護師・社会福祉士で行政書士開業準備中のらいちょうが書いている「終活専門家らいちょうのいつからなにからブログ」です~。
今日は少しだけ、デリケートなお話です(^0^;)
親に終活してほしいけど言い出せない…
「お母さん、お父さん、終活のこと考えてる?」
──そんなふうに聞いてみたいけど、
「縁起でもない!」と怒られるのが怖い
何をどう話せばいいかわからない
昔からちょっと話し合いが苦手な家族で…
実際にご相談に来られる方の中にも、
「親に終活をすすめたいけど、うまくいかなくて…」と悩んでいる方はたくさんいらっしゃいます。
✅ 「終活をしない親」の気持ち
終活をすすめられても親が受け入れられない理由には、こんな気持ちがあります。
「死ぬ準備なんて、まだ早い」と思っている
「自分のことは自分でやる」と思っている
終活しない=家族に迷惑をかけると思っていない
体や心の衰えを認めたくない
単純に“何をすればいいか知らない”
財産のことを話すと、懐を見られるようで気持ちが悪い
子どもに主導権を握られるようで不安
自分の人生をまだ“自分の手で持っていたい”
すでに認知症が始まっている(コレ結構あって、MCIという認知症の前段階の発見に役立つんです)
👉 終活を拒んでいるんじゃなくて、“自分ごと”として実感できていないだけ
ということも多いんです。
そしてもう一つ、意外と見落とされがちなのが、
「お金や財産を子どもに明かすことで、自分の“よりどころ”がなくなる気がする」
という、自立と誇りにまつわる不安感です。
親にとってお金は、生活の安心だけでなく、「自分らしくいるためのよりどころ」でもあります。
だからこそ、
財産を話したら、自分の好きに使えなくなってしまいそう。
子どもに主導権を握られるのが怖い
自分の人生は自分の手で終わらせたい
──そんな気持ちが、心のどこかにあるのかもしれません。
終活にはお金の話題は切っても切り離せないものですが、とてもデリケートな部分なのでプチ断捨離などから切り出してみるのがオススメです。
✅ 「親に終活してほしい子」の気持ち
一方で、子どもの側はこんなふうに感じています。
もしものとき、なにから手をつけていいかわからないのが怖い
相続やお葬式、家のこと、兄弟との関係が心配
介護や延命の希望を事前に知っておきたい
大事な人だからこそ、ちゃんとその想いを聞いておきたい
👉 親のことが心配で、困らせたくないし、困りたくないからこそ言い出せないんですよね。
ただ、子供の側が親の終活をしなくっちゃと思うに至ったには必ず理由があります。
終活をしない親の末路をメディアなどで見て不安になっていませんか?
自分自身が親の財産を当てにしている気持ちはありませんか?
きつい言い方をしてしまってごめんなさい(;。;)
親には親の人生があります。主人公は親であり、子ではありません。
だから、自分が親にこうして欲しいという希望はいったん置いておいて
親の希望を探すことを一番にしながら、サポートできることを探しませんか?
✅ 親の終活サポート方法【手順とポイント】
まずは、観察をじっくりすることをおすすめします。
高齢になった親は自分の思い出の中の親とは異なる場合がほとんどです。
どんな人なのか、どんな支援が必要なのか。まずは他人になったつもりで冷静に観察。
自分が親に終活をして欲しい理由はいったん忘れて、素直に親という人間を見てみましょう。
① 自分の終活から話す
✨「私、エンディングノート書き始めたんだ~」
✨「死後事務って知ってる?私もそろそろ考えてみたの」
👉 親に「あなたの話」ではなく「自分の話」として切り出すと、自然に会話が始まります。
② 終活=“死”じゃなく、“安心”の準備だと伝える
✨「もしものとき、困る人がいるかもって思ったんだよね」
✨「自分の想いを残すことって、けっこう大事かもって」
👉 親世代は「縁起でもない」と感じがちなので、
「終活=人生を整える準備」とポジティブに伝えるのがカギです。
③ 親の価値観や想いを“聞かせて”とお願いする
✨「お母さんは、お葬式とか考えてる?」
✨「延命治療って、どう思う?」
👉 決めさせるのではなく、「聞きたい」というスタンスにすると、
親も話しやすくなります。
④ 第三者(専門家・行政書士・福祉職)を間に入れる
✨「市役所で終活セミナーあるんだって」
✨「この前、知り合いが行政書士さんに相談したって言ってたよ」
👉 親子で直接やりとりすると感情的になりやすいので、
「第三者の存在」が冷静な橋渡しになることもあります。
⑤兄弟や親戚とタッグを組んでみんなでお願いしてみよう
✨「お姉ちゃんも私も心配してるんだよ」
✨「今度みんなで集まってご飯食べながら話そうよ」
👉 兄弟のうち、誰かが終活に反対している場合、トラブルにつながる可能性があります
足並みを揃えて、親が子の誰に相談しても一緒の回答になることが終活を後押しします。
☆+専門家アドバイス☆
親が実生活で困っていることを見つけましょう
小さな事でも一緒に解決する姿勢を示し信頼を得ましょう。
親にとって、子はいつまでも子供のまま。頼れる大人になったことを小さな事から理解してもらう努力を。
高齢になってくると、あれ、私どうしたのかな?昔は全然平気だったのに、、、。ということは割と発生します。
私、医療福祉現場の経験が長いので実際に突破口を開いたケースを上げておきますね(#^.^#)
鞄の中がごちゃごちゃでカードが見つけにくい問題を一緒に解決し、銀行口座のまとめに成功した
夏の帰省で客用布団を干して汗だくに。もう捨てようという決断をさせた。
履きやすい靴をプレゼントし、その代わりにもう履けないハイヒールなどをバザーに出していい?と言って回収。もったいない精神を刺激して荷物を年齢にあった物に入れ替えている。
いや~達人ですね!
なお、帰省したときにいきなり切り出すのはNG。楽しい帰省が台無しに。
🔹 親に伝えやすい、やさしい言いかえ例
◎「これからの安心のための準備」
→ 例:「これからの安心のために、ちょっと考えておきたいことがあってさ」
◎「いざという時に困らないように」
→ 例:「いざという時に困らないように、知っておきたいことがあるの」
◎「自分で自分の人生を決める準備」
→ 例:「お母さんの人生だからお母さんが決められるようにお手伝いさせてね」
◎「老後の暮らしの整え方」
→ 例:「暮らしのこととか、少し整理しとこうかなと思って」
◎「人生の棚卸し」
→ 例:「ちょっと人生の棚卸しみたいなことをやってみようと思ってて」
◎「今のうちに考えておくと安心なこと」
→ 例:「“今のうちに考えておくと安心なこと”っていう冊子があって…」
怖ーいトラブルを伝えて動くタイプもいますが、それは最終手段。
気持ちよく、仲良く、円満に終活サポートできたらいいですね。
🔹 現場からのアドバイス:こんなふうに言いかえて伝えよう
❌「終活して」
⭕「困らないように、ちょっと考えておこうか」
⭕「今のうちに、自分の希望を残しておけると安心だよね」
⭕「気持ちの整理って、誰かと一緒のほうがやりやすいらしいよ」
✅ まとめ:「終活して」じゃなくて、「一緒に考えようか」
親に終活をすすめるのは、簡単なことではありません。
でも、大切な人だからこそ、きちんと向き合いたいという気持ちは、きっと伝わります。
💡 「あなたのことを大事に思っている」
💡 「困りたくないんじゃなくて、困らせたくない」
そんな気持ちを込めて、少しずつ、言葉にしていきましょう。
💬具体的に、もう、認知症になってしまっており不動産が売却出来ない、預金が引き出せず入院費を立て替えている、自宅が散らかってめちゃくちゃなど
終活サポートが現実的な問題に発展している場合は専門家の介入がオススメ。
→(このブログの運営者も、看護師・社会福祉士・行政書士の立場からご相談に乗っています)
次回のお話は「終活やりすぎで後悔!?終活の注意点」
ちょっと残念だった終活やりすぎた人の末路を見て、同じ失敗をしないようにしよう!
このテーマは医療福祉現場出身だからこそのリアル。ぜひ読んでみてくださいね。