「行政書士は廃業が多いって本当?」「食えないってほんと?」──
行政書士の開業準備中、誰でも不安になりますよね。
らいちょう先生も行政書士になろうかなと思ったとき、専業で独立するか、兼業で副業的に独立するか迷いました。
成功の法則は失敗の法則に学べ。
体験談やブログの内容から「行政書士の廃業リアル」に迫ります。
1. 行政書士の廃業率と廃業理由
廃業率が高い高いと言われていますが、統計的には4%程度。
他の業種に比べても圧倒的に高いとは言えないです。
R5年の行政書士の登録数は、総数51041人
うち、新人が2946人、廃業が2368人です。
51041分の(2946+2368)=約4%
まあ、一般的な会社と一緒ぐらいですね。
士業とは言え、イチ起業者という感じ。
ただ、初期費用や在庫がない分、廃業時の負債(ダメージ)は少ないと思います。
同年の廃業理由内訳です。
廃業理由 | 人数 |
---|---|
欠格 | 5人 |
廃業届(自主廃業) | 2064人 |
死亡 | 292人 |
抹消 | 5人 |
圧倒的に自分で廃業すると決めて廃業した先生が多いですね。
一方で死亡が多いのも特徴。
行政書士は業認で65歳以降に登録される方もいますし、生涯現役のため、当支部でも
最高齢は90歳です。。。
2. 行政書士が廃業する主な理由
- 無計画な開業:生活費・事務所維持費の備え不足(1〜2年分の蓄えがない)。
誰だって、取引先が無いのは一緒ですが。 - 営業力の不足:「待ちの姿勢」、ネット集客にこだわりどぶ板営業ができない。
広い取り扱い範囲に翻弄され何もかも中度半端
兼業を理由に対応時間が限られすぎる - プライドが高く謙虚でない:業種によっては大声のタメ口で話してくる社長も。
相手の立場に立てない
先生なんだから特別扱いされて当たり前と思っている - ストレス耐性の不足:クレーム対応・法改正・納期プレッシャーで消耗。
常にスポット業務をこなし続ける先の無い不安。 - 体調不良:自営業=代替不可。健康問題が売上に直結。
- 実務の壁:経験不足でどこまでやるべきか分からない。
手引きを見てもローカルルールが分からず撃沈。 - 資金難:生活できない。貯金できない。→こんなはずじゃ無かった
ブログや体験談を観察してみると、意外に「自分に合わない」で廃業している人が多かったです。
稼げないから資金的に苦しくってとは、なかなか言いにくいかな。
匿名であっても。さ。
でも、実際に行政書士会や先輩に聞くと圧倒的に複合要因だと思いました。
いろんな理由が雪だるまのように重なって潰れちゃうんですね(T-T)
3. 廃業を避けるための方法
- 資金計画:生活費+事務所維持費を最低1〜2年分確保。無理な固定費は避ける。
できれば属性が良いうちに不労所得の構築を! - 特化戦略:自分の経歴・人脈が活きる分野に早期に特化
もしくは地域特化。田舎の何でも屋を目指す。 - 営業:他士業連携/どぶ板営業/ブログ・SNS・セミナーで接点を量産。
会った人には全員に名刺と自己紹介を渡すぐらいの気合いで。 - 協業ネットワーク:双方向の紹介関係を構築。相手に自分と付き合うメリットが示せるかがカギ
- 健康と習慣:定期健診・運動・睡眠。自分が倒れる=売上ゼロの自覚を。
- 継続学習:法改正・最新事例・集客ノウハウをアップデートし続ける。
なので、好きな分野を特化分野にできるのが理想的。
なお、好きな分野がニッチすぎると収入に繋がりにくい。 - 顧客体験:自分が顧客の立場だったらどうして欲しいかを常に自問自答。
これを考えたとき、自分には兼業の選択肢が無くなりました。
行政書士→自分が働かないと基本0円のフロー所得
なので、自分が動かなくても収入が入るストック型の副業と組み合わせるといいですね。
バイトみたいに自分が動く副業だと疲れて死にそうです。。。
まとめ
行政書士は人数が多いため、色々な発信者がいて失敗談も目立ちやすいと思いました。
資金×特化×営業×協業×健康の5点がキーワード。
この5科目をまんべんなく70点くらいで走り抜けるオールラウンダー戦略で開業後3年ほどの新人ヒヨコ期間を乗り切りながら、自分自身にあった運営方法を見つけていこうと思います。
星の数ほど行政書士がいて、お小遣い稼ぎ程度を目標にしている人、退職後の社会貢献を目標にしている人、はたまた、がっつりと稼いで行政書士1本勝負したい人。
まずは1年、そして3年生き延びることが初期の課題。